さて、今年も七夕が近づいてきましたね。
織姫と彦星の伝説に想い馳せて、ロマンティックに過ごしたいものです。
ところで皆さんは、短冊にどのような願いを書きますか?

七夕の起源

七夕という行事は、日本の神事であった「棚機(たなばた)」と「おりひめとひこぼしの伝説」、奈良時代に中国から伝来した「乞巧奠(きこうでん)」という行事が合わさったものと言われています。
平安時代に宮中行事として七夕の行事が行われるようになったようです(参考:京都地主神社)。

当初は短冊ではなく5色の糸を笹に括り付けたそうで、いつから短冊が使われるようになったかは定かではありません。
日本での代表的な七夕祭りが数百年の歴史を持つことから、漠然と長い歴史があることは確かですが、、、
長い歴史の中で、人々はどのような願いを短冊に託して来たのでしょうか。

お願い事を情報の集約と考える

願望というのは別の側面からみれば「ニーズ」に置き換えることもでき、現代において非常に貴重な情報になるものと思われます。
活用方法はさておき、実際に人々の七夕の願いを「ビッグデータ」として集約するプロジェクトもあるというから驚きです。

2016年に、株式会社バスキュールと電通、LINEが共同で「七夕プロジェクト」をスタートさせたそうです。

-以下引用-
中略
そのようにして集めた「願いのビッグデータ」を、願いのカテゴリーや書かれたワード、参加者の属性をもとにビジュアライズし、自分以外が持つ様々な願いの傾向や特徴をグラフィカルに見て楽しめるようにしています。
「願い」という価値あるデータを毎年アーカイブしていくことを目指しています。そして将来、七夕という行事が、国内だけでなく世界中の願いが集まる日になることを夢見ています。

昨年のものになりますが、「七夕プロジェクト2018」のビッグデータが見られるので見てみましょう。


画像引用元:七夕プロジェクト2018

「みんなの願いを見る」を選択すると、「統計」「ワードクラウド」「つながりマップ」というコンテンツが出てきます。
まずは「統計」を見てみましょう。
統計で見ると面白いのが、年代によって願いのカテゴリーが少しずつ違っていることですね。
特に「家族」のことの差が顕著です。


画像引用元:七夕プロジェクト2018

まだまだ親は若くて自身のことだけを考えていれば良かった20代とは異なり、30代以降は徐々に自分の周辺がリアルになってくるときでもあります。
筆者も30代ですが、やはり両親もなかなかいい歳ですし、家庭を持っていれば奥さんやお子さんのことも気にかかるでしょう。

「ワードクラウド」は、単語ごとの願いの割合を直感的に見られてとてもユニークで楽しいですね。


画像引用元:七夕プロジェクト2018

全体的に即物的な願いが少なく、「健康」「大好き」「合格」などのワードが多いことにホッとします。


画像引用元:七夕プロジェクト2018

30代から「大好き」「一緒」というワードが一気に減るのが寂しいですが、その代わりに「家族」というワードが増加します。
50代以降は「健康」の比重が大きくなりますね。
年代別に、願いの比率が異なるのがとても面白いです。

つながりマップでは、それぞれのワードがどのように紐づいているかがわかります。


画像引用元:七夕プロジェクト2018

「何の選手になりたいか」は小学生から高校生までの回答がメインとなっていて、「家族」の願いは20代からじわじわと増えてくる印象です。
「健康」に関する願いが多いことにほっこりしますね。
「世界平和」は年代問わずの願いであるようで、日本人として誇らしい限りです。

【七夕】今後の展開

七夕は、クリスマスやハロウィンに比べて伝統的なイベントがメインであるように感じます。
ただ、1年に1回お願い事を書くという、ビジネス的観点から見ても非常に意義のあるイベントでもあります。
日本の伝統行事をビジネスで考えるなんて無粋・・・と思う方もいるかもしれませんが、「願い=ニーズ」を企業が汲み取り、それを叶えるものを市場に投入することで、七夕という行事を通じて感動的な体験をすることも可能となるのではないでしょうか。
それがひいては日本の伝統行事を後世に伝えるための一助となるのなら、積極的に活用しない手はないと思います。
IT技術との連携で、七夕が今後もっと魅力的な行事になっていくことを期待したいです。

[執筆:ハル・クムラ
[最新更新日:2019年7月5日]