現在、世界的に有名なIT企業によるビッグデータの寡占な所持と分析による独占的な地位の乱用が問題とされている。これらのサービスは私たちの生活を便利なものにしてくれているが、多くの問題も抱えている。例えば、利用しているサービスの代わりを探した時、候補になるものが限られて、利用者の選択肢が狭められ、一部のサービスに依存することになってしまうなどの問題だ。

実際に起こっている問題

経産省は平成30年10月3日~29日に、2,000社(そのうち中小企業は1,993社)を対象にインターネットを通じてアンケートを行った。その内容とは有名IT企業の通販サイトを通じて商品を売る場合などにトラブルや不利益な取引が行われていないかである。
その結果、企業の約9割が「利用規約などで個別に交渉することが事実上不可能」と回答。8割超が「サイトの利用料や手数料が割高だ」と答えた。サイト内での商品・サービスの検索結果の表示順位などの決定方法が「恣意的、不透明だ」との回答も多かった。「自社の顧客に関するデータへのアクセスが必要以上に制限される」との回答も4割を超えた。半数以上の企業がトラブルの経験があると明かした。

経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37297780S8A101C1EA4000/

プラットフォーマーと取引、企業の8割が不利益経験

各国の対応

上記の問題に対して国単位での対策が進められている。
・日本での対応
日本では独占禁止法という法律が存在する。しかしプラットフォーマーに対するルール等の定義などがなかった為、平成30年7月に「デジタル・プラットフォーマーを巡る取引環境整備に関する検討会」を公正取引委員会筆頭に専門家らで設置。同年12月にプラットフォーマー型ビジネスの台頭に対応したルール整備の基本原則を発表するなど対応を急いでいる。
・トルコでの対応
トルコの競争庁が、Googleの検索サービス及びAdwordsにおけるアルゴリズムに関し、支配的地位の濫用の調査を平成31年2月に開始した。
・EU諸国での対応
EUの欧州委員会は平成28年に、日本の独占禁止法にあたる「EU競争法」に違反しているとしてGoogleに警告を行った。webサイトにGoogle検索エンジンを使用することを許可する際、検索結果に競合他社の広告を表示させないよう求めた疑いがあるためである。また、平成31年1月にEU加盟国であるフランスのデータ保護機関が、Google LLCに対し、GDPR(一般データ保護規則)違反を理由に、5000万ユーロ(約62億円)の制裁金を命令。

公正取引委員会ホームページ
https://www.jftc.go.jp/soshiki/kyotsukoukai/kenkyukai/platform/index.html

デジタル・プラットフォーマーを巡る取引環境整備に関する検討会

この国際的問題に対し、ヤフーが示した新たな可能性

ヤフーは平成31年2月に、企業や自治体向けに自社のビッグデータを活用して商品開発や在庫予測などに生かす新サービスを10月から始めると発表した。インターネット通販や地図アプリなどのデータと、自治体や企業などがもつデータを組み合わせて、新規事業の開発につなげる。ヤフーが始める法人向けデータ事業「データソリューションサービス」では企業や自治体がもつ様々なデータを使って、トレンドを予測したり、消費者に欲しい商品をオススメしたりするデータ活用のコンサルティング事業も始める。例えば、ヤフーのページ上で検索数の増えたキーワードなどのデータを飲料メーカーが新製品のアイデアにつなげたり、消費者のニーズを分析できたりする。ヤフーの位置情報のデータを活用すれば、鉄道会社は混雑しやすい場所や時間帯を予測できる。今後、消費者向けのサービスだけではなく、物流や生産管理といった幅広い企業にサービスを導入してもらいたいと考えている。

日本経済新聞ホームページ
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41212850T10C19A2TJ2000/

ヤフー、商品開発にデータ活用、10月にサービス開始

まとめ

今後、大規模なビッグデータが様々な中小企業に提供されることによって、サービスの質の向上や、消費者のニーズに合った商品開発などがより進むのではないか。その結果、私たちの生活もより豊かになっていくのではないかと思われる。

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[執筆:身近にリクガメ]
[最終更新日:2019年6月27日]