最近はテレビで「人生100年時代」というワードをよく耳にするようになりました。
日本が長寿大国というのは皆さんご存知のことと思いますが、日本の健康寿命というのは、すでに海外の研究対象にも上がっているようですね。
やはり「長寿」というのは、人類にとっての大きな希望のひとつのようです。

そんな長寿に関連して、今回は日本の大手保険会社「第一生命保険株式会社(以下第一生命)」と「日立」がビッグデータを活用して共創したソリューションの紹介をさせていただきます。

「超高齢化社会」到来における不安

長生き自体はとても良いことですが、その分、今までよりも先を見据えた計画が必要となります。
何はなくとも不安といえば将来のこと。「お金」そして「健康」ですね。
せっかく長生きするのだからやはり健康に、また万一の入院の際にもお金の心配をせずに過ごしたいものです。

従来の生命保険が抱える問題点

急速な高齢化と生活習慣病の増加に伴う医療費の高騰が社会問題となる中、生活習慣病や糖尿病などを理由に健康保険への加入ができなかったり、通常よりも高い保険料を支払うことになるなど、保健を必要としている人ほど加入しにくいという状況がありました。
上記は第一生命にとっても大きな課題であり、それを解決するためにITやビッグデータ解析などを通じた商品開発を進めてきました。

保険事業にもビッグデータの波

第一生命は、保険(Insurance)とテクノロジー(Technology)を掛け合わせた”InsTech(インステック)”という概念を2015年に提唱し、推進してきました。
その活動の一環として、第一生命と日立で医療ビッグデータを生命保険事業に活用するための共同研究による「生活習慣病に起因する入院の可能性とその日数」を予測する定量評価モデルを開発しました。
第一生命では、本モデルをもとにお客様の加入範囲を拡大する見直しを2017年7月より実施した結果、見直し後の約1ヶ月間で合計300名を超える方々に新たに加入いただくことができたそうです。今回の結果は、第一生命が長年蓄積してきた約1,000万人の医療ビッグデータをもとに、日立の医療費予測技術で培った分析ノウハウを活用して解析を行った成果の一つです。共同研究第二弾として、今後は更なる引き受け範囲の見直しを行なっていくとのことです。生命保険会社を牽引する動きに、期待は高まるばかりですね。

IT技術によるサービスの拡充

ビッグデータの活用で、今までは生命保険に加入できなかった方々の一部に対し、将来の安心を手にする機会をつくり出すことができました。条件を満たした方の加入が増えることは保険会社にとってプラスですし、お客様としても生命保険への加入で将来の不安が少なからず解消することは、精神面での安定にも繋がります。今までは画一的な基準しか設けられていなかったサービスであっても、大量の情報を分析することでその適用範囲を広げることができるのです。

企業経営には常に多くのリスクが付きまといますが、IT技術の活用で少しでもそのリスクを低減することができれば、企業はもっとお客様本位の経営ができるはずです。
各企業がIT技術によるソリューションを推進することで、わたしたちの生活、未来がどのように変化していくのか、楽しみは尽きません。

ビッグデータの活用で変わる わたしたちの未来 Part.1 はこちら
ビッグデータの活用で変わる わたしたちの未来 Part.2 はこちら
ビッグデータの活用で変わる わたしたちの未来 Part.4 はこちら

[執筆:ハル・クムラ
[最新更新日:2019年4月5日]