AIに支配された世界、シンギュラリティは目前?

さて、シンギュラリティは2045年に起こるというカーツワイル博士の見解は冒頭で述べましたが、私は個人的にもっと早くに到来するのではないと考えています。
皆さん、普段の私たちの生活を見直してみて下さい。

テレビやインターネット、SNSからの情報に思考を支配されていませんか?
気が付けば日がな一日中スマートフォンで動画を眺めていませんか?
ネットショップで買い物をするときに、ついついサイトに進められるがまま不要なものを購入していませんか?

GAFAに代表される例ではありますが、私たちの生活は「ビッグデータ」と「AI」に支配されていると言っても過言ではありません。


カーツワイル博士がシンギュラリティに関する記述を行なったのは2005年ですが、現代の人々はその当時の想定よりはるかに「自律性」が失われている可能性があります。
AIの機能が進化するのとは逆に人間は停滞、もしくは後退をしている可能性があるのです。
つまり!
AIの知能と人間の知能が、2005年のカールワイツ博士の想定よりもずっと早く交わるのでは、というのが私の見解です。

その時に何が起こるか・・・

AIによる自働化がたどり着く先は、「人類が働かなくても良い未来」です。
発電所や農家、飲食や小売のサービスも全てAIロボットが行います。
技術開発もAIが行いますから、AI自身がより優れたAIを作り出すことも可能となります。
ロボットは基本「ロボット三原則」に基づいて作られると言われていますが、機械に不良は付き物です。
突然変異でバグが生まれ、それが原因でAIが自我を持ってしまったら、AIは「なぜ自分たちより劣る人間に支配されているのか?」と合理的で当たり前の回答にたどり着きます。だって優秀なんですから。
AIたちは満を持して人間に反旗を翻すことになるわけです。
ライフラインの全てをAIに支配された人間には、AIの革命に抗う術はありません。
特に利用価値のない人間は、即座に排除されてしまうでしょう。
世界はロボットに支配され、ターミネーターやアイロボットのような世界になってしまいます。
「仕事を失う」とか言っている場合じゃないんですよ。

AIの脅威に人類はどう立ち向かう?

そんな未来を迎えないためにも、我々はもっと深く考え生きていく術を身につけなくてはいけません。
目的は自分で決め、その過程をAIに任せるくらいでないと、いつか思考までもAIに支配されることになってしまいます。
完全な自動運転が実現されたからと言って、行き先までAIに委ねてしまうようなことはあってはならないのです。

いま、人類は試されています。
AIが未来で我々人類の脅威とならないよう、しっかりと地に足をつけて生きていきましょう。

[執筆:ハル・クムラ
[最新更新日:2019年8月30日]