超高齢社会

医療・介護とビッグデータは密接な関係?

平成31年1月15日の経済新聞にビッグデータと医療・福祉の密接な関係性の記事が投稿された。

東芝、医療・介護データ 自治体向け解析
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39998320V10C19A1X20000/

(2019/1/15 日本経済新聞)

そして来る2020年度より大規模な健康・医療・介護の分野のデータを一括管理する準備を国が進めている。
なんとこれは世界で初めての試みとなり、今後の動向が注目されるのではないか。
平成になってから30年余りの間に高齢化社会から超高齢社会となり、人手不足が叫ばれているこれらの業界。
我々にとってもいずれは密接に関係するであろう世界にて、ビッグデータとの共存でどのような変革が遂げられていたのか、その一例を紹介したい。

日本国内ではすでにビッグデータでの医療・介護を推進していた?

日本では今まで、大規模な健康・医療・介護データをそれぞれ個別に管理をしていた。
結果、個人データを元に有効な健康管理が行われなかったり、避難所における被災者の緊急医療の対応が遅れたりする状態が起こっていた。そこで厚生労働省は、超高齢社会の問題解決に取り組む目的で、平成29年1月に「データヘルス改革推進本部」の資料を提出したのである。

データヘルス改革推進本部
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148743.html

厚生労働省

実際のビックデータ利用事例

Case1:大阪市の事例

大阪市の認知症高齢者数は年々増加しており、問題となっていた。
このような状況から市は平成29年2月に大阪市立大学との連携協定に基づき、大阪市が保有する過去10年間、累計約20万人のビッグデータを活用して、認知症を含む要介護状態の重度化防止に資する要因を明らかにし、データに裏づけられた効果的・効率的な認知症施策と介護予防事業の研究結果が出された。
このビッグデータを活用した報告によって大阪市の認知症高齢者対策がより具体的となった。

報道発表資料 健康寿命の延伸に関する包括連携協定に基づく介護保険データの分析結果を発表します
2018年12月14日
引用元: (大阪市ホームページ 報道発表資料)

Case2:品川区の事例

品川区では要介護のデータや介護給付データ、そして世帯構成等を含めたデータを組合せて分析することで、地域での特性を把握しながら、要介護度改善の寄与する施策に関する分析を進めている。
この分析にあたって、東芝が提供している地域包括ケア支援ソリューションが、品川区の設定する小地域ごとの詳細な情報をデータ化する基盤として採用された。

ビッグデータに基づく科学的な分析で
先進的な地域包括ケア「地域マネジメント」を推進する品川区の取り組み
引用元: (東芝デジタルソリューションズ お客様インタビュー記事)

このサービスにより、高齢者ごとに各データを突合し、事業所ごとの要介護度の悪化や改善状況を的確に把握したうえで、品川区が管理単位としている地域ごとに分析を実施。要介護度の改善状況やサービス需給などが詳細に分析できるようになった。
その結果、過去10年の高齢者の心身状態や利用サービスの追跡・分析による事業所別サービスのデータ化や、小地域別の高齢者実態把握やサービス需給分析などが可能になった。これもまたビッグデータを活用した事例である。

今後の医療・福祉におけるビッグデータの需要について

地方自治体は健康・介護・医療などの膨大なデータを保有しているが、組織をまたいだ共有に限界があるうえ、総合的に分析するまでにいたっていないのが現状だ。
超高齢社会に立ち向かうにあたって、まだまだ課題は山積みだ。だがこうした自治体に眠るビッグデータを有効活用することで、それら多くの課題を解消する一手になるのではないだろうか。
今後私たちが安心で健康的な人生を送るためにも、ビッグデータに求められる期待は非常に大きい。

[執筆: 身近にリクガメ]
[最終更新日:2019年3月29日]