ノーマライゼーションの取り組み

日本にも「ノーマライゼーション」という言葉が浸透しはじめました。
ノーマライゼーションとは「障害のある人が障害のない人と同等に生活し、ともにいきいきと活動できる社会を目指す」ことを意味します。
駅をはじめとした様々な施設で、例えば目の見えない方向けに点字や音声ガイド、路面の誘導ブロックを設置したり、車椅子の方向けに段差のないスロープを設置したりといった「バリアフリー化」が進められています。
私自身、10年ほど前に数ヶ月間車椅子で過ごした経験があるのですが、ネックとなるのはやはり移動でした。
病院内は当然ながらバリアフリー化がなされていましたが、一度外に出るとまだまだ車椅子での移動に適さない場所や施設が多く、歩道もないような場所を移動することもありました。
看護師さんの付き添いではあったものの、不便さと軽い恐怖を感じたのを覚えています。
日常的に車椅子で生活をされている方々の不便さを、身をもって知りました。
入れない場所や通れない道(歩道橋)など、車椅子での移動には色々と制限があります。
ですが通常のナビゲーションを使用しても、そういったことは考慮されていません。
事前のルート確認が必須となる上、いざ向かってみると実は通れなかった、ということもあり得るのです。

そんな中、2020年の東京オリンピックを前に一般社団法人VR革新機構から、あるサービスが発表されました。

専用サイト(https://tk20.jp)ではGoogleEarth検索イメージや、スマホのGoogleStreetviewアプリでVRやルートを確認したり、タブレットで英語モードの操作の動画を掲載。検索方法の動画は自治体や関係団体に無料で提供いたします。
 一般社団法人VR革新機構(本社:東京都千代田区、代表理事:横松繁)は、2019年8月27日に東京パラリンピックアクセシブルルートの車いす目線歩道ストリートビューを武蔵野の森総合スポーツプラザに続き、4競技場を公開しました。経路を110センチの高さから歩道を通るルートで撮影したストリートビューになります。

また、専用サイト(https://tk20.jp)では競技場の位置関係や周辺の様子もわかるようにGoogleEarthからの検索イメージを動画で紹介しています。車いす目線の歩道ストリートビューはもちろん、パソコン、スマホ、タブレットで一部英語モードで検索イメージを掲載しています。
 車いすバスケットボール開催の武蔵野の森総合スポーツプラザへのアクセシブルルートにオリジナルの「VRIOパノラマビュー」(VRフォト《上下左右全方位360°写真》による連続撮影ツアー)で各種情報と観光案内など掲載。車いすのピクトグラムや周辺情報など地元に経済効果を誘導し、防災や暑さ対策などもアニメ動画で親しみやすく紹介しています。
 今後各種情報を地元の自治体や観光協会、商工会議所などに伺い車いす利用者及び介助者、その家族や関係者がスムーズに移動できるようVRIOパノラマビューを制作しネットでVR下見ができるようにいたします。

・アクセシブルルートGoogleEarth検索イメージ
JR有楽町駅エレベータがある中央口から東京国際フォーラムJR東京駅方面入口

車椅子用のルート案内を行うだけでなく、車椅子の利用者に合わせた目線でのストリートビューも用意されており、事前のルート確認でも安心のできるサービスとなっております。
英語での案内も行われるようで、海外のお客様にも活用していただけそうですね。

日本では古い建物も多く、すべての場所でバリアフリー化が果たされているとは言えません。
だからこそこのようなサービスは、多くの方々の力になると思います。
障害のあるなしに関わらず、すべての人々が活躍し笑顔で生活のできる社会を目指して、日本、そして世界はどんどんと変わっていかねばなりませんね。
2020年にはどんな日本で世界の皆さんをお迎えするのか、今から楽しみです。

[執筆:ハル・クムラ
[最新更新日:2019年8月30日]