前回まで阪神淡路大震災東日本大震災と被害状況をデータとしてみてきた。
今回は、緊急地震速報と防災意識について記載していく。

緊急地震速報

東日本大震災以降、携帯端末やテレビからけたたましい警告音が鳴ることが増えたと思う。
地震が発生したことを知らせる地震速報とは別に、緊急地震速報というものがある。
これは、地震が発生し我々が揺れを感じるまでの間に通知されるものだ。
仕組みは地震波の特性を利用したシンプルなものだ。
地震波にはP波とS波の二種類がある。
P波(primary wave:初期微動)は秒速約7Kmで進行していく比較的エネルギーの弱い波、
S波(secondary wave:主要動)は秒速約4Km で進行していくエネルギーの強い波だ。
地震発生後、進行速度の速いP波を地震計が観測、地震規模の解析を行い気象庁にデータを送信、その後緊急地震速報として発表することで規模の大きいS波に備える仕組みだ。


画像引用元:国土交通省 気象庁 緊急地震速報の仕組み

この地震をいち早く検知するために、全国に気象庁700箇所の地震計と、国立研究開発法人 防災科学技術研究所の800箇所の地震計、合わせて約1500箇所に設置されている。


画像引用元:国土交通省 気象庁 地震観測地点の分布図

しかし、このシステムには多くの障害が存在するのは承知の通りだろう。
・震源地が近い地域は速報情報が間に合わない。
・間に合ったとしても数秒程度しか時間がない。
・地盤特性により震度予想が安定せず、速報が出なくても震度規模が大きいことがある。
・地震活動の活発な状況下だと精度が著しく不安定になること。

我々一般向けに運用が開始されたのが2007年9月1日。
2019年5月時点で発表された緊急地震速報の回数は警報で209回、予報に至っては12645回発令されてきた。


画像引用元:国土交通省 気象庁 緊急地震速報発表回数

運用開始から10年の年に気象庁は緊急地震速報の精度が80%を超えたことを発表している。運用開始からこれまでに数回システムの改修を行うことで精度を高めてきている。
震災の被害を最小限に抑えるための努力が継続して行われている。